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みなとコモンズ

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2027年に浜松町駅に開館予定の「港区立みなと芸術センター」。港区は、このセンターが広く周知され愛される施設となるよう、開館前から区内のコミュニティや団体との連携のもと、プレ事業を展開しています。その一環として、旧三田図書館が人々の「居場所」として果たしてきた役割を引き継ぎ、新たに「みなとコモンズ」という誰でも利用可能なスペースを立ち上げます。

将来的にみなと芸術センターが担う事業のモデルケース作りとして、港区が目標として掲げる「共生社会の実現」を念頭に、さまざまなイベントや企画を試験的に開催し、多様な価値観が共存する場を作り上げることを目指します。

「みなとコモンズ」4つのプログラム構成

① 旧三田図書館を活用した居場所としての「みなとコモンズ」

旧三田図書館が人々の「居場所」として果たしてきた役割を引き継ぎ、新たに「みなとコモンズ」という誰でも利用可能なスペースを立ち上げます。将来的にみなと芸術センターが担う事業のモデルケース作りとして、港区が目標として掲げる「共生社会の実現」を念頭に、さまざまなイベントや企画を試験的に開催し、多様な価値観が共存する場を作り上げることを目指します。

② アーティストが主導する3つのユニークなワークショップ

3組のアーティストを迎え、それぞれのアーティストと参加者が様々な体験を通して、普段とは異なる視点で港区を再発見していくワークショップ。

上田久美子「リーディング・ワークショップ」

キュンチョメ「呼吸をさがす旅」リサーチ&ツアー型ワークショップ

・3組目のワークショップは後日発表予定

③ 対話と学びのワークショップ〜おしゃべりからはじめるコモニング〜

本年度のプレ事業全体のテーマである「コモニング」をキーワードに、建築、社会関与型のアート、福祉、まちづくり等、それぞれのフィールドで個性的な場を立ち上げ、育てて来た4名の講師を招いてレクチャーを実施。参加者同士の対話も含めた二部構成で、全5回のワークショップ。

④ シンポジウムの開催

2025年1月11日(土)開催予定 於:リーブラホール 詳細は後日発表!

旧三田図書館を活用した居場所としての「みなとコモンズ」

「コンセプト:砂浜」

港区は、まさに「港」のように、さまざまな人や文化が行き交う場所です。異なる背景や価値観を持つ人々が働き、生活するこの街では、「居心地の良さ」も人それぞれかもしれません。しかしだからこそ、お互いを尊重しながらも、それぞれがあるがままの自分でいられる場所が必要です。そこで「みなとコモンズ」は、さまざまな文化や価値観が波となって打ち寄せる「砂浜」*をテーマに据えて、空間を展開していきます。

開放的な砂浜では、多様な人々が思い思いに集い、それぞれに過ごします。ボーッと海を眺めながら波の音を聞いたり、時間を忘れて砂の城をつくったり、海の家で新しい出会いを楽しんだり。都会の喧騒や日々の忙しさから一歩離れて、ホッと一息つくこともできるし、たまには海の深みへと潜り、水のなかで深呼吸するような安らぎや静けさを感じることもできるでしょう。砂浜に居合わせたほかの人々の存在は感じとりつつ、それを無視するでも干渉するでもなく、ただ共に時間を過ごす。誰かに指示されたり、ルールに縛られることなく、自分たちが過ごしやすい場所を自分たちでつくる。そんな尊重と自治に支えられた「共生」の場所を目指したいと思います。

*「砂浜モデル」のコンセプトは、令和5年1月9日開催「令和4年度(仮称)文化芸術ホール整備に向けた気運醸成事業シンポジウム・ワークショップ『共生社会と創造性をめぐって』」にて、登壇された伊藤亜紗氏(東京工業大学教授、美学者)にご提案いただいたものです。 

みなとコモンズ所在地

旧三田図書館(〒108-0014 東京都港区芝5丁目28-4)地図を開く

JR田町駅芝浦口より徒歩5分 地下鉄都営三田線・浅草線三田駅A3出口より徒歩2分

主な取り組み内容

(1)港区内の異なるプレイヤーをつなぐ場の形成に向けたリサーチとヒアリング

「みなとコモンズ」では、港区でそれぞれに活躍しながらも、今までは関わりを持つことのなかった異なるプレイヤーがつながり、「多分野協働」「多職種連携」が活発に行われる場として機能することを目指します。そうしたネットワークを構築するために、港区に多数存在する文化団体や文化施設、福祉施設、地域活動の拠点や研究・教育機関、外国人コミュニティ等へ出向き、リサーチやヒアリングを行う予定です。そこから可視化された地域課題を、創造的な手法を用いていかに向き合うことができるのか考えたり、実践したりする交流会等のイベントを準備していきます。

(2)利用者が主体となって取り組める企画やイベントの実施

「みなとコモンズ」が多様な人々にとっての「居場所」となれるような企画を行い、定期的にイベントを開催します。また、2人の「コモニング・ファシリテーター」(下記<コモンズ/コモニングとは>参照)が進行役となり、この場を利用する人々が、それぞれの知恵や興味関心を持ち寄り、自治的なプロセスを経て共有したり形にしたりする機会も創出していきます。以下のような例を想定しています。

例)リサイクルバザー、映画上映会、英語・日本語勉強会、ギャラリーやアトリエとして開放、利用者によるワークショップやミニ教室

みなとコモンズ ロゴ

ロゴデザイン:美山有

<美山さんコメント>

実験的な取り組みであるみなとコモンズにとって、ロゴは「みなとコモンズのあり方」を象徴するようなものであるべきだと考えました。そこで、場のコンセプトである「砂浜」や「海」といったキーワードから連想し、「minato」の文字を砂浜の起伏や波に見立てて基本の形を作りました。そこに点在して配置された「みなとコモンズ」の文字は、砂浜=みなとコモンズで思い思いに過ごす人々を表現しています。

空間について

3階「砂浜:海をみつける広場」

3階の元読書室だった場所がメインエリアとなります。壁一面の窓を海に見立てて、青い海を目の前に広がる砂浜のように、それぞれが独自のペースやスタイルで過ごせる空間を作ります。砂浜で過ごすようにゆったり座れる大きな腰掛けと、風のように緩やかに空間を仕切るひとつながりの幕も設置予定。これからこの場所で起こる活動や過ごし方の拠り所となるよう考えました。ガランドウに立ち現れる微細なランドスケープを手がかりに、思い思いに家具を展開しながら使いこなされていくことを願っています。

机と椅子に座って仕事をしたり、段差に腰掛けておしゃべりをしたり、寝転んでリラックスしたりと、さまざまな空間の使い方が可能です。図書館のように静かにしなくてはいけないルールもありません。むしろ、それぞれが発する声や音も、多様なあり方の一つとして歓迎し、大人も子どもも、誰もが自分の思いのままに過ごせる空間を志向します。

3階スペースの全体イメージ 空間デザイン:渡辺瑞帆+杉山祐太郎/Scenograff

B1階「深海:呼吸をさがす部屋」

キュンチョメ《海の中に祈りを溶かす》(2022 -2023) 展示風景より ©柳原良平

地下の元食堂だったスペースは、3階の光溢れる場所とは対照的に、青い暗がりの広がる海の底に下りていくようなイメージで、安らぎを感じられる休憩所となります。アーティストユニット、キュンチョメによる呼吸をテーマにした作品が常設展示されており、作品鑑賞しながら空想を膨らませたり、夢を見たり、深呼吸したくなるような時間が流れます。3階での活動から少し休憩を取りたい人、仕事の合間に少しリラックスしたい人、喧騒を逃れて一人になりたい人など、日常の時間や場所から休憩を取りたい人にぴったりの場所です。                  

そのほかの空間についても、活動内容にあわせて展開していく予定です。

こんな方におすすめ

・お昼休憩の場所を探している方

・学校や仕事終わりにふらりと寄り道していきたい方

・様々な人が思い思いに過ごしている状況が好きな方

・目的がないときでも、ただ時間を過ごせる場所を求めている方

・集った人同士で自ら居場所を育ててみたい方

・アート作品に触れながら一息つきたい方

・自分の所属する先では出会えないような人との出会いを求めている方

・おしゃれなカフェだと少し緊張してしまう方

・一人だとちょっと寂しい方

コモンズ/コモニングとは

「コモニング」とは、共有地としての「コモンズ」を立上げ、そこに集まる人たちと関係性を生み出し、共に更新していく行為をさします。本事業では、学校や職場、家庭といった所属感の強いコミュニティではなく、ゆるやかな関係性のなかでお互いをケアしたり尊重したりしながら、多様かつ流動的に存在できる「居場所としてのコモンズ(共有地)」を志向し、年齢、障害の有無、国籍や人種、性的指向等に関わらず、人々が思い思いのあり方で集える場を目指します。

コモニング・ファシリテーター

本事業では、場づくりを専門とする「コモニング・ファシリテーター」2名が、「みなとコモンズ」の具体的な企画や空間設計を担います。

田村かのこ(たむら・かのこ)

アートトランスレーター。アート専門の翻訳・通訳者の活動団体「Art Translators Collective」代表。人と文化と言葉の間に立つ媒介者として翻訳の可能性を探りながら、それぞれの場と内容に応じたクリエイティブな対話のあり方を提案している。札幌国際芸術祭2020ではコミュニケーションデザインディレクターとして、展覧会と観客をつなぐ様々な施策を実践。非常勤講師を務める東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻では、アーティストのための英語とコミュニケーションの授業を担当している。

渡辺瑞帆(わたなべ・みずほ)

セノグラファー・建築家。一級建築士事務所セノグラフ / 建築コレクティブ ガラージュ 共同代表。セノグラフでは客席と舞台と都市との関係性に着目し、あらゆる場を劇場と捉え、人の動きの細部を振り付けるような空間の創造を目指している。ガラージュでは建築を「動き続ける事象の一過程の姿」であると捉え、空間と時間のスケールを往来しながら活動している。兵庫県豊岡市と東京の二拠点で活動中。

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 スケジュール

一般開館時間

木曜、金曜、土曜、日曜日 11:00〜17:00

定休日 月曜、火曜、水曜日

※開館時間の変更や臨時休館の可能性もございます。お越しになる前に芸術公社公式サイトやみなとコモンズ各種SNSをご確認ください。

11月開館スケジュール

11月より開館時間、定休日が変更されます。

●開館時間 : 11:00-17:00、ご入館は閉館の30分前まで
●定休日 : 月、火、水曜日
●日によって臨時休館となる可能性がございます。

コモニング・ミーティング スケジュール

コモニング・ミーティングは、みなとコモンズ「砂浜:海をみつける広場」で開催される公開ミーティングです。コモニング・ファシリテーターの二人を中心に、みなとコモンズの使い方や、どんな企画をするかを話し合ったり、テーマを決めておしゃべりをしたりします。どなたでも事前の予約なしにお気軽にご参加いただけます。企画について直接相談したい方や、疑問点がある方など、ぜひ直接コモニング・ミーティングにお越しください。

年内のコモニング・ミーティングは以下の通り開催予定です。

<運営体制>

主催:港区

事務局:特定非営利活動法人芸術公社

統括責任者:相馬千秋

経理・総務統括:山里真紀子

コーディネーター:芝田遥、藤崎春花、吉岡直哉、阿部幸

<問い合わせ先>

特定非営利活動法人芸術公社 「みなとコモンズ」専用連絡先

minato.commons@gmail.com

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