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小泉明郎『火を運ぶプロメテウス』

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©シアターコモンズ’23 / photo: Shun Sato

作品紹介

国家、共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係性を、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探究するアーティスト、小泉明郎。近年ではAR/VR技術をパフォーマンスに取り込んだ作品を精力的に発表。あいちトリエンナーレ2019で初演された『縛られたプロメテウス』では、第24回文化庁メディア芸術祭アート部門大賞を受賞し国内外で上演を重ねるなど、高い評価を受けている。
今回小泉は、VR演劇『縛られたプロメテウス』(2019)、VR彫刻『解放されたプロメテウス』(2021)に続くプロメテウス3部作の最終章『火を運ぶプロメテウス』の創作に取り組む。天上界から火を盗み人類に授けたプロメテウスの神話は、人類とテクノロジーの緊張関係を象徴するが、実際に遺伝子操作によって人類の身体や知覚そのものが書き換えられたら、「あたらしいヒューマン」はどんな痛みや喜びを感じ、自然や宇宙との関係を再構築するのだろうか。小泉はこの問いから出発し、VRの世界でのみ体験しうる、近未来の神話を編み上げる。そこで私たちが体験するのは「よきヒューマン」となった未来の人類か、それとも?

アーティスト

小泉明郎(こいずみ・めいろう)
1976年群馬県生まれ。国家・共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探求している。これまでテート・モダンのBMWテート・ライブや上海ビエンナーレ、シャルジャビエンナーレ等、多数の国際展等に参加。個展としては「Projects 99: Meiro Koizumi」(ニューヨーク近代美術館、2013)、「捕われた声は静寂の夢を見る」(アーツ前橋、2015)「帝国は今日も歌う」(Vacant、2017)、「Battlelands」(ペレス美術館、マイアミ、アメリカ合衆国、2018)等を開催。あいちトリエンナーレ2019で初演されたVR演劇『縛られたプロメテウス』は、第24回文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞。2021年には国際的なアートプライズである、Artes Mundi Prize(カーディフ、英国)を受賞。国内外の数多くの美術館等に作品が収蔵されている。

作品クレジット

構成・演出|小泉明郎
VR制作|谷口勝也(Rhino Studios)
演出助手|小山渉
舞台監督|守山真利恵
プロダクションマネジメント|bench

協力|慶應義塾大学 JST Keio Spring「未来社会のグランドデザインを描く博士人材の育成」コアプログラムArts/Design/Communication

上演記録

シアターコモンズ ’23

2023年2月23日〜26日、3月2日〜5日

世界演劇祭2023

2023年7月5日〜9日

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