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小泉明郎『解放されたプロメテウス』

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作品紹介

国家、共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係性を、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探究するアーティスト、小泉明郎。あいちトリエンナーレ2019で初演されたVR演劇作品『縛られたプロメテウス』は、仮想と現実、陶酔と覚醒、肉体の超越と限界など、観客を両極に引き裂く体験を創出し、高い評価を得た。

本作は、前作の続編とも言える新たなVR作品。約2500年前に書かれたアイスキュロスの戯曲『縛られたプロメテウス』に続く『解放されたプロメテウス』は現存せず、いかにプロメテウスがゼウスと和解し解放されたか、私たちはその結末を知ることはできない。小泉はその失われた戯曲をコロナ禍の現代に接続し、仮想空間とリアル空間の双方において、複数の観客が参加できる儀礼的パフォーマンスとして再構築する。生と非生命の境界線上でリチュアルな体験を共有する人々は、その場で生成される「解放の夢」に、どう加担し、どう距離をとるのだろうか。

アーティスト

小泉明郎 (こいずみ・めいろう)

1976年群馬県生まれ。国家・共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探求している。これまでテート・モダンのBMWテート・ライブや上海ビエンナーレ、シャルジャビエンナーレ等、多数の国際展等に参加。個展としては「Projects 99: Meiro Koizumi」(ニューヨーク近代美術館、2013)、「捕われた声は静寂の夢を見る」(アーツ前橋、2015)「帝国は今日も歌う」(Vacant、2017)、「Battlelands」(ペレス美術館、マイアミ、アメリカ合衆国、2018)等を開催。VR技術を使った作品では『サクリファイス』(MMCAソウル、韓国、2018)、《縛られたプロメテウス》(あいちトリエンナーレ2019)がある。 2021年《縛られたプロメテウス》で第24回文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞。カーディフ国立博物館Artes Mundi受賞。

作品クレジット

構成・演出|小泉明郎

出演|グイン・ホンクアン、グエン・フォン・アン、 チャン・マン・トゥオン、ミン・グェン、 レティ・レ・トゥイ
VR制作|野村つよし、谷口勝也(RHINO STUDIOS INC.)
協力|ディン・テ・チュン、ブイ・ティ・ドン、 無人島プロダクション

製作|シアターコモンズ 、株式会社A440

上演記録

シアターコモンズ’21

2021年2月17日~21日

世界演劇祭2023

2023年6月30日〜7月2日、7月3日〜9日、7月11日〜16日

ほか

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