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シアターコモンズ’24 パンフレット

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大地が震えている。

地球のエネルギーによって。あるいは投下された爆弾の破壊エネルギーによって。今この瞬間も、震える大地で、誰かが震えている。寒さに震え、飢えに震えている。怒りに震え、悲しみに震えている。言葉にできないすべての感情に震えている。命が震えている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)発表によると、 2022年末、地球上の難民・避難民が人類史上はじめ て1億人を超えた。実に世界の74人に1人、全世界人口の1%以上が故郷を離れなければならないという衝撃的な数字である。21世紀に入ってからの20年間を振り返るだけでも、数えきれないほどの紛争、迫害、災害が世界各地で発生し続けている。

止めることのできない構造的暴力や天変地異を前に、芸術に何ができるかという自己証明の問いはほとんど意味をなさない。だが、何もなす術がない状況を受け入れながら、これらの現実を想像し続ける扉を開き続けるために、演劇・劇場の知(コモンズ)を使い続けることはできるはずだ。劇場は古来、舞台上で展開されるフィクションを通じて、他の時代、他の場所、他の人々の世界に触れる場であった。それがフィクションであるにもかかわらず、しかしそれがフィクションであることに よって、人々は遠い昔の、遠い場所の、見ず知らずの誰かの悲劇を自分の現実に重ね合わせ、共感したり、分析したりすることができた。今、私たちは無力にも他所・ 他者を想像することしかできないかもしれないが、演劇・劇場が蓄積してきた共有知としての「想像する力」 だけを頼りに、この扉を開き続けるしかない。

シアターコモンズ’24

 震える世界に

会期 |2024年2月29日(木)- 3月12日(火)

会場 |東京都内複数会場

アーティスト |

アピチャッポン・ウィーラセタクン[タイ]
「太陽との対話(VR)」

Q / 市原佐都子
「弱法師」

サオダット・イズマイロボ[ウズベキスタン/フランス]
「18,000の世界」ほか

ナスタラン・ラザヴィ・ホラーサーニ[イラン/オランダ]
「Songs for No One – 誰のためでもない歌」

イム・ミヌク[韓国]*関連プログラム
「Hyper Yellow」

ほか

主催 |シアターコモンズ実行委員会
台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
ゲーテ・インスティトゥート東京
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
オランダ王国大使館
特定非営利活動法人 芸術公社

助成 |令和5年度文化庁優れた現代美術の国際発信促進事業
   公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京

協力|日本科学未来館

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